こんにちは
最近はボーカルMIXの記事を書くことが増えました。
というのも近年流行の歌ってみたに関する記事の需要が高いのか当ブログの記事の中でも歌ってみたに関する記事のPV数が高い傾向にあります。
そのような理由もあるのでボーカルMIXの記事を書こうと思います。
僕の経験則やこれまで学んできたことを総合して書いていきますのであくまでも参考程度でお願いします。
まず事前知識としてボーカルとオケの音量バランスについてです。最適なバランスとしては
ここで注意していただきたいのはフェーダーだけでバランスを取った時にボーカルがオケに対して勝ちすぎているとEQやコンプを使った場合にも浮きやすい原因にもなります。
なのでフェーダーでオケとボーカルの音量バランスを取るというのは大事な工程の一つですのでここは丁寧に行いましょう。
ボーカルに使うコンプレッサーはダイナミクスの抑制の仕上げのイメージで使う
手コンプ、ボリュームオートメーションでダイナミクスを整えてから仕上げとしてコンプレッサーでダイナミクスを平すイメージで使っています。
要はコンプレッサーをボーカルに使う前に下準備として手コンプ、ボリュームオートメーションを使ってからコンプレッサーを使用します。
これらをまとめると
↑手コンプのやり方を解説した動画です。
仮にボーカルの音量が−13db~18db辺りを行き来している場合
ちなみにこのスレッショルド値が深すぎた場合には常に圧縮された状態になるため、音質劣化の元になります。
そういうこともあるためスレッショルド値は深すぎないことを心がけた上で設定します。
あらかじめダイナミクスが手コンプにより整えられていることやコンプレッサーの使用用途がボーカルに対して強い圧縮を目的としておりません。
それらのことからレシオは浅めの圧縮比率で考えます。
ボーカルをコンプレッサー一発でダイナミクスを整えにいくのは僕はあまりオススメはしませんが、仮にコンプレッサーだけでやるのであれば音質劣化が強くない許容範囲内の深めの設定をしても良い
ボーカリストによってはあらかじめ音量の大小が激しくない人もいれば激しい人もいますので最終的な判断はあくまでも耳で決めることをオススメします。
要は目安は目安であって鵜呑みにはするなということです。それでこと音楽を耳でやる醍醐味。
ちなみに値はmsで考えていますが秒の1000分の1(0.001秒)を表しています。 1000msが1秒になります。
ボーカルのattackの目安を経験則上ですが上げます。
基本的には僕はattack中間で設定しています。速すぎると発声や滑舌に影響が出て、歌詞が聴きにくくなる場合があるためです。音の立ち上がりもある程度残しつつコンプをかけたい方は12ms~15msぐらいでも良いと思います。
もし、初心者の方でまだよくわからないという人はattackの目安の中間12~15msからプラスマイナスで調整して好みのattack値を設定してみてください。
これも最終的には耳で直感的に決めるが大事です。
なので中間目安から調整していくことをオススメします。
ちなみにBPMが速い曲でリリースタイムが遅すぎるとボーカルの歌に圧縮がずっとかかっていくことになります。そのためリリースは速めの方が綺麗にかかります。
バラード系の曲などでではロングトーンが多く使われるのであればリリースタイムが遅めの方が綺麗にボーカルにかかってくれます。
なのでBPMや歌の音数、歌い方がアタックとリリースを考える判断材料になります。
ラップとかは基本音数がめちゃくちゃ多いのでアタックもリリースも速めに設定しています。
Make Upでコンプで潰した分の音量を持ち上げることで音圧が上がり、安定感のあるボーカル音源になります。つまりは
コンプレッサーは使い方を気をつけないと音質が劣化したり、音量が下がると言われているのはこういうことです。
例えばGRが最大値-5dbぐらいだった場合はその平均ぐらいを狙ったMake Up量にします。今回は2.2db~-3.0dbぐらいのMake Upで元に戻してやります。
コンプレッサーで潰しすぎるとコンプ感の強い音になってしまい、それが経験則上でしっくり来るケースが少なかったというのも理由の一つです。
基本的に僕はボーカルはコンプレッサー一発でダイナミクスをなんとかしようという考えではなく、手コンプで下準備をしてからコンプレッサーで最終的な整えを行うぐらいで考えているので浅めにかけることを心がけています。
というわけで今日はこの辺で!ではまた
最近はボーカルMIXの記事を書くことが増えました。
というのも近年流行の歌ってみたに関する記事の需要が高いのか当ブログの記事の中でも歌ってみたに関する記事のPV数が高い傾向にあります。
そのような理由もあるのでボーカルMIXの記事を書こうと思います。
僕の経験則やこれまで学んできたことを総合して書いていきますのであくまでも参考程度でお願いします。
目次
ボーカルとオケのバランス
まず事前知識としてボーカルとオケの音量バランスについてです。最適なバランスとしては
- オケに対してボーカルが少しだけ勝っている状態が望ましい
ここで注意していただきたいのはフェーダーだけでバランスを取った時にボーカルがオケに対して勝ちすぎているとEQやコンプを使った場合にも浮きやすい原因にもなります。
なのでフェーダーでオケとボーカルの音量バランスを取るというのは大事な工程の一つですのでここは丁寧に行いましょう。
ボーカルに使うコンプレッサーはダイナミクスの抑制の仕上げのイメージで使う
ボーカルに使うコンプレッサーはダイナミクスの抑制の仕上げのイメージで使う
僕がボーカルに使うコンプレッサーの目的はコンプレッサー一発だけでダイナミクスを埋めるというよりも手コンプ、ボリュームオートメーションでダイナミクスを整えてから仕上げとしてコンプレッサーでダイナミクスを平すイメージで使っています。
要はコンプレッサーをボーカルに使う前に下準備として手コンプ、ボリュームオートメーションを使ってからコンプレッサーを使用します。
これらをまとめると
- 下準備として手コンプ、ボリュームオートメーションでダイナミクスを整える
- 仕上げとしてコンプレッサーでダイナミクスを平すイメージで使う
↑手コンプのやり方を解説した動画です。
1.Thresholdの目安
仮にボーカルの音量が−13db~18db辺りを行き来している場合
- この場合のスレッショルド値はその間の-15db~16db辺りに設定します。
ちなみにこのスレッショルド値が深すぎた場合には常に圧縮された状態になるため、音質劣化の元になります。
そういうこともあるためスレッショルド値は深すぎないことを心がけた上で設定します。
- スレッショルド値は歌っている時の最大値と最小値の音量の中間もしくは少し下辺りが目安
2.Retioの目安
レシオで圧縮比率を決めます。今回は手コンプもやっていることを前提にします。あらかじめダイナミクスが手コンプにより整えられていることやコンプレッサーの使用用途がボーカルに対して強い圧縮を目的としておりません。
それらのことからレシオは浅めの圧縮比率で考えます。
- 手コンプをしている場合は3:1もしくは4:1
- 手コンプをしていない場合は4:1~8:1
ボーカルをコンプレッサー一発でダイナミクスを整えにいくのは僕はあまりオススメはしませんが、仮にコンプレッサーだけでやるのであれば音質劣化が強くない許容範囲内の深めの設定をしても良い
ボーカリストによってはあらかじめ音量の大小が激しくない人もいれば激しい人もいますので最終的な判断はあくまでも耳で決めることをオススメします。
要は目安は目安であって鵜呑みにはするなということです。それでこと音楽を耳でやる醍醐味。
3.Attackの目安
attackの設定で潰す速さを設定します。ちなみに値はmsで考えていますが秒の1000分の1(0.001秒)を表しています。 1000msが1秒になります。
- attackが早ければボーカルに対するコンプのかかりも早くなる
- attackが遅ければボーカルに対するコンプのかかりが遅くなる
ボーカルのattackの目安を経験則上ですが上げます。
- attack速め:1~6ms
- attack中間:12~15ms
- attack遅め:30ms以上
- BPMの速い曲で声に歯切れの良さは欲しい時にはattack速めでコンプをかける
- バラードのようなBPMが遅めの曲は歌のアクセントは残しつつ、圧縮もかけたいのでattack遅めでコンプをかける
基本的には僕はattack中間で設定しています。速すぎると発声や滑舌に影響が出て、歌詞が聴きにくくなる場合があるためです。音の立ち上がりもある程度残しつつコンプをかけたい方は12ms~15msぐらいでも良いと思います。
もし、初心者の方でまだよくわからないという人はattackの目安の中間12~15msからプラスマイナスで調整して好みのattack値を設定してみてください。
これも最終的には耳で直感的に決めるが大事です。
4.Releaseの目安
リリースの設定で潰す持続時間を設定します。- リリースタイム速め:1~30ms
- リリースタイム遅め:100ms以上
なので中間目安から調整していくことをオススメします。
ちなみにBPMが速い曲でリリースタイムが遅すぎるとボーカルの歌に圧縮がずっとかかっていくことになります。そのためリリースは速めの方が綺麗にかかります。
バラード系の曲などでではロングトーンが多く使われるのであればリリースタイムが遅めの方が綺麗にボーカルにかかってくれます。
なのでBPMや歌の音数、歌い方がアタックとリリースを考える判断材料になります。
ラップとかは基本音数がめちゃくちゃ多いのでアタックもリリースも速めに設定しています。
5.Make Upの目安
Make Upでコンプで潰した分の音量を持ち上げることで音圧が上がり、安定感のあるボーカル音源になります。つまりは
- コンプで潰した後にMake Upで音量を上げてやることで音圧が上がります。
- 逆を返せばコンプは潰したままだと音量が下がったままになります。
コンプレッサーは使い方を気をつけないと音質が劣化したり、音量が下がると言われているのはこういうことです。
例えばGRが最大値-5dbぐらいだった場合はその平均ぐらいを狙ったMake Up量にします。今回は2.2db~-3.0dbぐらいのMake Upで元に戻してやります。
6.GR(ゲインリダクション)の目安
GR(ゲインリダクション)の目安です。要は潰す量ですが僕は- GR -3db~-5dbほど
コンプレッサーで潰しすぎるとコンプ感の強い音になってしまい、それが経験則上でしっくり来るケースが少なかったというのも理由の一つです。
おわりに
以上でボーカルのコンプレッサーの設定の目安になります。基本的に僕はボーカルはコンプレッサー一発でダイナミクスをなんとかしようという考えではなく、手コンプで下準備をしてからコンプレッサーで最終的な整えを行うぐらいで考えているので浅めにかけることを心がけています。
というわけで今日はこの辺で!ではまた