こんにちわ
今日はアレンジの基本的なやり方と考え方というテーマで記事を書いていきます。
音楽理論やプラグインの使い方の記事は色々ありますが意外とアレンジについての記事が無いなぁと思いましたので僕なりに解説していこうと思います。今回はアレンジに必要な基本的な4要素を取り上げています。
あくまでも作曲や編曲のやり方は自由と僕は考えているので絶対こうしなければならないというわけでは無いことを予めご理解ください。
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1.一回し目をそのまま使い回さない


わかりやすくサビで例えますが一つ回し目のコード進行やリズムパターンなどをそのまま使い回さないようにしています。例えばですが
  • Dmin⇨B♭⇨C⇨F⇨B♭⇨C
というようなコード進行があった場合にこれをそのまま二回し目でも同じように使用するのではなく変化を持たせます。
  • Dmin9⇨B♭⇨C7⇨F⇨F/E⇨B♭⇨Bdim⇨C
先ほどのコード進行を二回し目でこのように変えてみました。9thコード7thコード、オンコードやディミニッシュコードを追加しています。
Ⅳ⇨Ⅴのコードの移り変わり時にディミニッシュコードを間に入れていますがこれはコードのベース音が上昇するようにつなげる方法でこれをパッシングディミニッシュと言います。
このコード進行は一回し目を基準にコードを変えていきましたがさらにもう少し変えてみます。
  • Dmin9⇨B♭⇨C7⇨Dmin7⇨F⇨F/E⇨B♭⇨A7
このように変更しました。特に最後のA7はノンダイアトニックコードを使っていますがこれはセカンダリードミナントです。
ここで誤解していただきたくないのがあくまでも二回し目のコード進行に意外感を出すためなのでコード進行を複雑化するから良いというわけではないということです。
個人的にはコード進行もメロディー もある程度の規則感と意外性のバランスがアレンジのセンスだと考えています。逆に意外性ばかりを求めた曲になると聴き手が展開が読めずに聴き疲れしてしまうような曲になるので気を付けましょう。

2.リズムパターンに緩急をつける

リズムパターンを変えるだけでも意外性を出すことができます。例えば先ほどはコード進行を二回し目で変えていますが一回し目のコード進行を使い回してリズムパターンは変えるというのもありです。
ここで大事なのがリズムパターンに緩急をつけることです。
同じリズムパターンで曲を進めていくとリズムに緩急が無く、平面的な曲になってしまいます。
もちろんひたすらに狙って同じリズムパターンで進めていくジャンルもありますが近年日本で流行っているアニソンやアイドルソングでは必ずしもリズムパターンに緩急をつけています。
  • 跳ねるようなリズムパターンを入れる
  • シンコペーションを多めに入れてみる
  • 金物をハイハットだけでなくライドも使ってみる
  • 手数を減らす
これらはすぐ試せるものなのでドラムがどうしても単調だなと思ったら試してみてください。
特にシンコペーションを入れるだけでもリズムのノリが変わります。さらに簡単に緩急を出す方法としては極端ですが頭に一発シンバルを入れるだけでも手数が大幅に減って静寂さが曲に出ます。
このように意識的に曲中でリズムに緩急をつけるようにしてみましょう。

3.上物(リード)を入れよう

「作曲はできるけど編曲が上手くいかない…」という方に共通しているのが上物を上手く入れられないということです。僕は演奏する楽器がギターなので上物に特にリードギターを使用することが多いです。他にはシンセサイザーやピアノを使用します。
近年のアンソンやアイドルソング、ロック系のサウンドでは上物にリードギターやシンセサイザーが多用されています。
リードギターでは僕はオクターブ奏法やアルペジオを使用することが多いです。オクターブ奏法は初心者のギタリストでも比較的に演奏しやすい奏法ですのでぜひお試しください。

ここでポイントとしてはリードはボーカルを邪魔しない程度に入れることです。

ONE OK ROCKの完全感覚DreamerではイントロやBメロ、間奏でギターのオクターブ奏法が使用されています。一つの曲は大きく分けてこの4つで構成されています
  • リズム
  • コード
  • メロディー 
  • リード
特にアレンジではリードが非常に重要なポジションになりますので今現在、編曲が上手くいかないという方はリードに重きを置いて考察してみてください。

4.ドラマチックな展開を意識しよう

1つ目でも言っていますがアレンジはとにかく使い回しをしない。これが大きな要素です。使い回しをしないという点でこれまでコード進行やリズムパターンについて述べてきましたが展開やメロディーラインにも言えることです。
しかしここでも理解していただきたいのは複雑化したから良いというわけではないとうことです。規則性と複雑化のバランスがアレンジのセンスだと理解していただきたいです。そして意外性を出すための要素として大きなポイントは展開です。展開においても良い意味で聴き手を裏切ることを意識してみましょう。展開の代表的な例としてはこのようなものがあります。
  • イントロ⇨Aメロ⇨Bメロ⇨サビ⇨2A⇨2B⇨2サビ⇨間奏⇨ラスサビ
この展開に意外性を出していくとこのような例もあります。
  • サビ⇨イントロ⇨Aメロ⇨Bメロ⇨2A⇨Bメロ⇨間奏⇨Cメロ(転調)⇨ラスサビ⇨アウトロ
このように最初からサビを持ってくるというパターンは近年のアニソンではよく見られます。また2サビにいかずに間奏を持ってくるのも良い意味で規則性を裏切っています。
さらには間奏からラスサビにそのままいかずにCメロで持ってきて転調するというのも面白いです。このようにドラマチックな展開を生み出すこともアレンジにおいては大事なポイントだと理解していただきたいです。

おわりに

いかがでしたか?アレンジというテーマで今回は大きく分けて分けて3要素を取り上げてみました。
実際のところこのこの3要素を意識するだけでも編曲初心者の方は効果があると思いますのでぜひお試しください。さらに深掘りした内容はまた別の記事で取り上げていこうと思います。
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