アメリカ人のジャズ・ピアニストであり、グラミー賞を受賞するほどの世界的ミュージシャン、ロバート・グラスパーがSNSを利用するミュージシャンたちに向けて放った言葉がネット上で話題になっています。
僕もこのツイートが回ってきた時にまさに「ど正論だな」と感じました。これについて記事にまとめておこうと思います。

「譜面がある?と聞いてくるな!自分の耳で聴け」

彼が発言している動画を見るとどうやら彼に向けて個人的に「譜面はありますか?」という連絡が複数きたとのこと
  • コード進行を教えて
  • 譜面をもらえますか?
などと言った内容のDMが頻繁にきたというのです。これに関して彼からの言葉として
まずは自分の耳で聴け そこから聞き取って書き出すんだよ そうやって上達していくんだ
そうやって高いレベルに到達するんだ 自分のやるべきことをやれよ
もう譜面のことで俺に連絡してくるのはやめろ
インスタやSNSはお前らをクソ怠け者にするからな それじゃ上手くならねぇからな
怠けているのに上手くなるなんて無理だ
というような発言をされています。これは一部の発言を引用したものですのでぜひ動画を見て彼からの言葉を感じてみていただきたい。
要するに「本当に上手くなりたかったら近道ばかりを探すんじゃなくて地道に一歩ずつ頑張れ」と言っているのだと僕は考えています。まさにおっしゃる通り
さらに「これは何拍子ですか?」という質問に対して「数えろ!!」と声を大にして言っている
SNSは便利だからこそ有名なアーティストに軽率にDMを送る人もいるのでしょうね…。

軽率な質問はされる側も困る

僕もケースは違いますが似たような質問を受けたことがあります。
「ギターの演奏がうまくいきません。どうやったら上手くなれますか?」
このような質問をされた場合にそもそも質問の内容が具体的では無いのと漠然としているため、返答する側が適当な返答をしようにも困ってしまいます。
  • 練習をたくさんしましょう
  • ギターレッスンに通いましょう
漠然とした内容の質問にはこのような返答ぐらいしか適当なものはありません。
少し考えればわかるものを何も考えずに軽率に質問する場合はする側もされる側も誰も得をしないことの方が多いと僕は考えています。
こういった漠然とした内容の質問にはSlipknotのミック・トムソンの名言が突き刺さります。
部屋で8時間は練習しろ
友達を失くすまで出かけるな
酒は有名になってからだ 俺を信じろ
上手くなりたければ練習をひたすらするしかないということですね…。

ネットで検索して問題を解決するのが普遍的な時代であるのも事実

ここでなぜこのような軽率な内容のDMが有名なアーティストに送られているのかを自分なりに考えてみると、「これから楽器演奏が上手くなりたい!」と考えている人々を10代~30代のいわゆる若者と呼ばれている世代として仮定すると
この世代は生まれた時からネット社会が当たり前の人も多くいるため、わからないことはとりあえずネットで検索して問題をすぐに解決しようとする人も多いと考えます
そのためコード進行がわからない、譜面がないということに対して「検索しても見つからなかった!じゃあ直接本人に聞いてみよう!」というような考えなのではないでしょうか
ここでグラスパーとDMを送りつけるアーティストの考えの違いが発生していることを整理すると
  • 10代~30代の時にネットがそこまで普及していなかった世代からすればわからないことは地道に自力で解決するもの
  • 10代~30代の時にネットが普及しているのが当たり前の世代からすればわからないことは検索して他力で解決するもの
このようなジェネレーションギャップが発生しているのも事実ではないかと僕は考えています。
まぁわからないことがあれば現代ではググれば大体のことは解決案が見つかったりしますから手軽に本人にDMが送れるのであればそれで解決してしまいたいと考える人もいてもおかしくはないのでしょう。
どちらにせよ何かを本気で上達したいのであれば他力本願では上達が難しいのは間違いないと思います。

おわりに

いかがでしたか?Twitterでこの件が回ってきた時には僕もおっしゃられる通りだなと思いました。僕なりにも色々考えてみたら似たような質問がされたことがあったなぁと思い、自分の考えもまとめておきました。
ネットが普及しているのが当たり前の世代からすれば「めんどくさいなぁ…」と感じるかもしれませんが上達するには何事も急がば回れということなのでしょう。というわけで今日はこの辺で!ではまた