ボーカルMIXの時にどうしても邪魔になるのがさ行の歯擦音です。歯擦音はそのままにしておくと高帯域が瞬間的に上がってくるため耳障りな音が発生してしまいます。その問題を解決してくれるディエッサーを紹介します。

STEINBERG ( スタインバーグ ) / Cubase Pro 11 通常版 DAWソフトウェア

ディエッサーはEQとコンプを組み合わせものと考えると理解が早いと思います。ここで「おや?どこかで似たようなエフェクトがあったような?」と感じる人もいるかもしれませんね。
ディエッサーはマルチバンドコンプの親戚のようなものなのです。マルチバンドコンプのワンバンド版がディエッサーと考えるとイメージしやすいはずです。ボーカルに使用する場合は主に歯擦音を抑制するために使用するので高帯域の耳に痛いと感じるピンポイントだけカットすることが可能です。
ディエッサーを使用する場合はコンプレッサーとEQについての知識があることを前提とします。先ほども述べた通り、マルチバンドコンプを理解しているとイメージしやすいです。
ディエッサーはボーカルの歯擦音のみを狙ってピンポイントで抑えこむ使用用途が多いです。帯域は5K~10K辺りを狙います。
スレッショルドはボーカル音源によって値が違いますが動画で説明している通り、赤く反応した場合はスレッショルドに引っかかっています。深くかかりすぎると常時かかってしまうことになるためEQで削っているような状態に近くなってしまいます。そのため歯擦音が目立つポイントでスレッショルドに引っかかるように設定してやりましょう。CubaseのディエッサーはAUTO機能が付いていますので「スレッショルドの値を決めるのが難しい!」と感じる方はAUTO機能を使いましょう。
REDUCTは潰し加減。リリースはコンプと同様にどれくらいの早さで圧縮を終えるかという値です。

ディエッサーを使った結果、ボーカルの音が濁ってしまったという経験はありませんか?これはおそらく歯擦音を潰しすぎ、もしくは指定帯域を広範囲にしすぎているのどちらかです。
ここで一つ、上手く使うコツを紹介しますとボーカルの歯擦音はある程度残してやることです。初心者の方にありがちなのが「歯擦音は綺麗に全て抑え込まないと!」と考えることです。
確かに歯擦音は邪魔になるケースがあるからディエッサーで抑え込むのですがボーカルの発音として歯擦音があるから綺麗に聴こえる歌詞もあります。わかりやすい例としては英語詩の曲では歯擦音が発音の綺麗さを左右します。なので歯擦音は全て抑え込むのではなく、発音の邪魔にならない程度に抑え込むことが大切です。
実際に私が経験した例としてはMIXを担当していたバンドのボーカルから「歯擦音はある程度残してください」と注文がきたことがあります。発音にこだわっているボーカリストほど歯擦音を気にするので上手くバランスを取れるように練習しましょう。
↑クリーンギターでディエッサーを使用した例です。というわけで今日はこの辺で!ではまた

STEINBERG ( スタインバーグ ) / Cubase Pro 11 通常版 DAWソフトウェア
ディエッサーとは

ディエッサーはEQとコンプを組み合わせものと考えると理解が早いと思います。ここで「おや?どこかで似たようなエフェクトがあったような?」と感じる人もいるかもしれませんね。
ディエッサーはマルチバンドコンプの親戚のようなものなのです。マルチバンドコンプのワンバンド版がディエッサーと考えるとイメージしやすいはずです。ボーカルに使用する場合は主に歯擦音を抑制するために使用するので高帯域の耳に痛いと感じるピンポイントだけカットすることが可能です。
ディエッサーの使い方
ディエッサーを使用する場合はコンプレッサーとEQについての知識があることを前提とします。先ほども述べた通り、マルチバンドコンプを理解しているとイメージしやすいです。
ディエッサーはボーカルの歯擦音のみを狙ってピンポイントで抑えこむ使用用途が多いです。帯域は5K~10K辺りを狙います。
スレッショルドはボーカル音源によって値が違いますが動画で説明している通り、赤く反応した場合はスレッショルドに引っかかっています。深くかかりすぎると常時かかってしまうことになるためEQで削っているような状態に近くなってしまいます。そのため歯擦音が目立つポイントでスレッショルドに引っかかるように設定してやりましょう。CubaseのディエッサーはAUTO機能が付いていますので「スレッショルドの値を決めるのが難しい!」と感じる方はAUTO機能を使いましょう。
REDUCTは潰し加減。リリースはコンプと同様にどれくらいの早さで圧縮を終えるかという値です。
ディエッサーを上手く使うコツ

ディエッサーを使った結果、ボーカルの音が濁ってしまったという経験はありませんか?これはおそらく歯擦音を潰しすぎ、もしくは指定帯域を広範囲にしすぎているのどちらかです。
ここで一つ、上手く使うコツを紹介しますとボーカルの歯擦音はある程度残してやることです。初心者の方にありがちなのが「歯擦音は綺麗に全て抑え込まないと!」と考えることです。
確かに歯擦音は邪魔になるケースがあるからディエッサーで抑え込むのですがボーカルの発音として歯擦音があるから綺麗に聴こえる歌詞もあります。わかりやすい例としては英語詩の曲では歯擦音が発音の綺麗さを左右します。なので歯擦音は全て抑え込むのではなく、発音の邪魔にならない程度に抑え込むことが大切です。
実際に私が経験した例としてはMIXを担当していたバンドのボーカルから「歯擦音はある程度残してください」と注文がきたことがあります。発音にこだわっているボーカリストほど歯擦音を気にするので上手くバランスを取れるように練習しましょう。
おわりに
いかがでしたか?ディエッサーは上手く使えるようになるとボーカル以外の楽器にも使えます。ダイナミクスがある音源はどうしても高帯域が目立ってしまうからです。私の場合はクリーンギターに使用することがあります。 参考になると幸いです。↑クリーンギターでディエッサーを使用した例です。というわけで今日はこの辺で!ではまた