Cubaseで作曲をしていてソフトウェア音源を多く立ち上げたり、処理の重いエフェクトをいくつも使用することがありますよね。
そういった時に立ちはだかる壁がCPUの過負荷問題です。
PCのパワーを使いまくったプロジェクトで音飛びやエラーが起きた経験はありませんか?
まさにあの状態がCPUをフル稼働させた結果、処理が追いついていない状態です。

↑このように停止している状態でオーディオパフォーマンスメーターが4分の3以上の状態はいつ音飛びやエラーが発生してもおかしくありません。
そういった時に少しでもプロジェクトデータを軽くする方法をいくつか紹介します。
フリーズ機能はイントゥルメントを一時期的にオーディオ化しCPUやメモリを解放するといった機能。
処理の重たいソフト音源などに使用することをオススメします。特にドラム音源などに効果的。
使い方はトラックのインスペクターに表示されている雪のマークをクリックで完了。もう一度押すとフリーズ解除になります。一時的にオーディオ化しているためMIDIの打ち込みはもちろんできなくなります。
フリーズしたトラックはボリュームとパンの操作のみ可能。
バッファサイズを最大まで上げることでCPUの負荷を抑えることが可能です。しかしバッファサイズを最大まで上げるとレイテンシーが大幅に発生します。
そのため、リアルタイムのMIDI打ち込みやレコーディングが終わった後などにこの操作を行うことをオススメします。これだけでもかなりCPUの負荷を抑えられます。
アレンジが終わったパートをインプレイスレンダリングでオーディオに書き出します。

使用しなくなったトラックはトラックの無効化を行いましょう。
ソフトウェア音源をオーディオ化してしまえばリアルタイムでの処理ではないため動作が軽くなるという考えです。
例えば80トラックあるプロジェクトでトラック一つずつにインサートエフェクトをかけていては膨大なCPUの処理能力を必要とします。
そのため、一括でエフェクトをかけてしまいたいトラック同士はグループチャンネルにまとめてエフェクトをかけてしまいます。わかりやすい例はギターのダブルトラッキングです。

LRにPANを振っているトラックに片方ずつエフェクトを使っていては効率が悪いのとCPUの無駄使いになります。もちろん片方だけにエフェクトをかける場合もありますがなるべくまとめて処理してしまった方が考え方もスッキリします。ちなみに僕の場合はギターは録りの段階で70%ほど音を作ってしまい、MIXではEQやエンハンサーで微調整といった発想なのでエフェクトは少なめです。
関連記事:Cubase:グループチャンネルを使って効率良くMIX
STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22C Recording Pack
レコーディング時に入力信号はIF⇨PC⇨DAW、入力の返しはIFからそのままプレイヤーに返すという原理を使います。これをダイレクトモニタリングと言います。

これを上手く使うことで先ほど説明したバッファサイズを最大に設定しても、実際にレコーディングをしているときはレイテンシーを感じない状態になります。
IFによってはDSPを搭載しているものがあるので、ボーカルレコーディングの時はIF内部のDSP FXを使用して返しにリバーブをかけてあげると快適にレコーディングできます。
IFに内蔵しているエフェクトを使ってCPUの負荷を逃してやるのも方法の一つです。


UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ ) / APOLLO TWIN X/QUAD Heritage Edition
代表格はUAのApolloです。SHARCプロセッサーを搭載しており、Apollo内部のDSPでUAD-2というプラグインを使用できます。
PCのCPUだけに頼るのではなくIFのDSPも使用することで負荷を軽減させてやるということです。私もApolloを長く使用していますがこの方法でCPUの負荷を軽減させており、作業中のストレスを減らすことに成功しています。

STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22C オーディオインターフェイス 32bit/192kHz
Apolloのみならず他社製品にもDSPを搭載したIFはあります。SteinbergのUR22CにもDSPを搭載しております。エントリークラスのIFにもDSP搭載型は増えてきておりますのでぜひ色々探してみてください。

STEINBERG ( スタインバーグ ) / Cubase Pro 10.5
このようにCPUの負荷を抑えることでスペックがさほど高くないPCでも音飛びやエラーを回避しながら作業を進めることができます。「トラック数が増えてきてプロジェクトが重たい!」といった場合に今回紹介した方法が役に立つと嬉しいです。というわけでではまた
関連記事:DTMで使っているPCのスペックについての質問:そこまでハイスペックなPCでもありません。
そういった時に立ちはだかる壁がCPUの過負荷問題です。
PCのパワーを使いまくったプロジェクトで音飛びやエラーが起きた経験はありませんか?
まさにあの状態がCPUをフル稼働させた結果、処理が追いついていない状態です。

↑このように停止している状態でオーディオパフォーマンスメーターが4分の3以上の状態はいつ音飛びやエラーが発生してもおかしくありません。
そういった時に少しでもプロジェクトデータを軽くする方法をいくつか紹介します。
目次
1.フリーズ機能を使用してCPU負荷を軽減する
2.バッファサイズを最大まで上げる
3.インプレイスレンダリングを使用する
4.グループチャンネルを有効活用する
5.レコーディング時はダイレクトモニタリングを使用する
6.DSP付きのIFを使ってCPUの負荷をDSPに逃してやる
1.フリーズ機能を使用してCPU負荷を軽減する
2.バッファサイズを最大まで上げる
3.インプレイスレンダリングを使用する
4.グループチャンネルを有効活用する
5.レコーディング時はダイレクトモニタリングを使用する
6.DSP付きのIFを使ってCPUの負荷をDSPに逃してやる
1.フリーズ機能を使用してCPU負荷を軽減する

フリーズ機能はイントゥルメントを一時期的にオーディオ化しCPUやメモリを解放するといった機能。
処理の重たいソフト音源などに使用することをオススメします。特にドラム音源などに効果的。
使い方はトラックのインスペクターに表示されている雪のマークをクリックで完了。もう一度押すとフリーズ解除になります。一時的にオーディオ化しているためMIDIの打ち込みはもちろんできなくなります。
フリーズしたトラックはボリュームとパンの操作のみ可能。
2.バッファサイズを最大まで上げる

バッファサイズを最大まで上げることでCPUの負荷を抑えることが可能です。しかしバッファサイズを最大まで上げるとレイテンシーが大幅に発生します。
そのため、リアルタイムのMIDI打ち込みやレコーディングが終わった後などにこの操作を行うことをオススメします。これだけでもかなりCPUの負荷を抑えられます。
3.インプレイスレンダリングを使用する

アレンジが終わったパートをインプレイスレンダリングでオーディオに書き出します。

使用しなくなったトラックはトラックの無効化を行いましょう。
ソフトウェア音源をオーディオ化してしまえばリアルタイムでの処理ではないため動作が軽くなるという考えです。
4.グループチャンネルを有効活用する

例えば80トラックあるプロジェクトでトラック一つずつにインサートエフェクトをかけていては膨大なCPUの処理能力を必要とします。
そのため、一括でエフェクトをかけてしまいたいトラック同士はグループチャンネルにまとめてエフェクトをかけてしまいます。わかりやすい例はギターのダブルトラッキングです。

LRにPANを振っているトラックに片方ずつエフェクトを使っていては効率が悪いのとCPUの無駄使いになります。もちろん片方だけにエフェクトをかける場合もありますがなるべくまとめて処理してしまった方が考え方もスッキリします。ちなみに僕の場合はギターは録りの段階で70%ほど音を作ってしまい、MIXではEQやエンハンサーで微調整といった発想なのでエフェクトは少なめです。
関連記事:Cubase:グループチャンネルを使って効率良くMIX
5.レコーディング時はダイレクトモニタリングを使用する

STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22C Recording Pack
レコーディング時に入力信号はIF⇨PC⇨DAW、入力の返しはIFからそのままプレイヤーに返すという原理を使います。これをダイレクトモニタリングと言います。

これを上手く使うことで先ほど説明したバッファサイズを最大に設定しても、実際にレコーディングをしているときはレイテンシーを感じない状態になります。
IFによってはDSPを搭載しているものがあるので、ボーカルレコーディングの時はIF内部のDSP FXを使用して返しにリバーブをかけてあげると快適にレコーディングできます。
6.DSP付きのIFを使ってCPUの負荷をDSPに逃してやる
ここまで紹介してきた方法でも「PCのCPUだけでは無理だ!」という場合にはお使いのIFがもしDSP搭載型であればIFに内蔵しているエフェクトを使ってCPUの負荷を逃してやるのも方法の一つです。

UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ ) / APOLLO TWIN X/QUAD Heritage Edition
代表格はUAのApolloです。SHARCプロセッサーを搭載しており、Apollo内部のDSPでUAD-2というプラグインを使用できます。
PCのCPUだけに頼るのではなくIFのDSPも使用することで負荷を軽減させてやるということです。私もApolloを長く使用していますがこの方法でCPUの負荷を軽減させており、作業中のストレスを減らすことに成功しています。

STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22C オーディオインターフェイス 32bit/192kHz
Apolloのみならず他社製品にもDSPを搭載したIFはあります。SteinbergのUR22CにもDSPを搭載しております。エントリークラスのIFにもDSP搭載型は増えてきておりますのでぜひ色々探してみてください。
おわりに

STEINBERG ( スタインバーグ ) / Cubase Pro 10.5
このようにCPUの負荷を抑えることでスペックがさほど高くないPCでも音飛びやエラーを回避しながら作業を進めることができます。「トラック数が増えてきてプロジェクトが重たい!」といった場合に今回紹介した方法が役に立つと嬉しいです。というわけでではまた
関連記事:DTMで使っているPCのスペックについての質問:そこまでハイスペックなPCでもありません。