初心者向け:EQについて←以前EQについて記事を書きましたが
これはEQの基本的な使い方なわけでその前にまず「そもそも各帯域って何やねん」というところをやりたいと思います。
DTM歴5年を迎え、レコーディングエンジニアとしての活動も始めた結果、帯域の扱い方の知識も深まりましたので改めて詳しく書いていきます。
下から順番にアナライザーの画像と共に説明していきます。
WAVES ( ウェーブス ) / Gold Bundle ゴールド
WAVES ( ウェーブス ) / Gold Bundle ゴールド

16~40ヘルツ=重低音域

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スピーカーによってキレイに再生できないことがあります。
EDMで使用される「ドゥゥゥゥゥゥン」という音はまさにこれです。
人間の耳では聴き取りにくい帯域もあるのでハイパスフィルターで削ることが多いです。
この辺の帯域はドラムのキックやベースの低域の芯に当たる部分ですので、この部分の住み分けは重要です。安易に削ってしまうといわゆる音痩せの状態になります。そのため、まずはボリュームで前後感を慎重に決めましょう。
モニタースピーカーを使ってバランスを決めるのはもちろんですがもし、それでも難しいと感じる方はサブウーファーの導入をオススメします。

40~160ヘルツ=低音域

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低音域のことをローと言ったりします。
ドラム、ベース、ギターなんかの低域はここに集まってきます。ベースの存在感や、ディストーションギターで「ズン!ズン!」とブリッジミュートで6弦を弾いた際に出てくる低域です。

出過ぎていると高帯域が逆に出てこなくなってしまいます。
余分に出過ぎてしまった低帯域を音を抑えることでクリアな質感を出せたりします。
削りすぎると存在感が無くなりいわゆる音がペラいという状態になるので削りすぎに気をつける必要があります。

160~320ヘルツ=中低音域

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中低音域のことをローミッドと言ったりします
音の芯のロー寄りの部分です
音の抜けを良くしたいと考える時に
ローもしくはローミッド辺りを-3dbほど下げると良かったりします
 

320~2600ヘルツ=中音域

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中音域のことをミッドと言ったりします。どの楽器もこの帯域の音を多く含んでいます
ボーカルは特にこの帯域が大事です。まさに
音の芯の部分です。
前後感は特にこの部分が影響してくると言ってもおかしくないです。
わかりやすい例としては
  • 中音域を2~6dbほど下げると後ろに音像が下がります。
  • 逆に中音域を2~6dbほど上げると音像が前に出てきます。
どの楽器も担当している帯域が存在しているので録りの段階でちゃんと音を作り込み、前後感をボリュームで住み分けてあげるだけでもアンサンブルの中音域はきれいにまとまります。
まずはEQで削る前にボリュームやパンで適切な位置に配置してあげましょう。

2600~5000ヘルツ=中高音域

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中高音域はハイミッドと言ったりします。まさに音抜けの部分です。
抜けを良くしたいという場合にこの帯域をブーストします。EQでブーストした際にシャリシャリしてしまう場合はエンハンサーを使用し、薄っすらブーストしてやると綺麗に抜けが良くなります。
存在感や音抜けを強調したいトラックにこの帯域を上げてやりましょう。
逆にブーストしすぎると耳が痛いと感じてしまうこともあるので注意です。耳が痛くなってしまった場合はディエッサーやダイナミックEQを使用するのもありです。

5000~10000ヘルツ=高音域

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高音域はハイと言ったりします。ドラムのハイハットなどの金物、ボーカルだと歯擦音が特に含まれる帯域です。感覚的に音の輝きや硬さの部分に辺ります。
私の場合はどうしてもこの音源の「くもり」が取れないんだよなぁという時なんかに軽くブーストしています。積極的にブーストすると耳が痛いと感じることが多いので気をつけましょう。
 

10000ヘルツ以上=超高音域

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感覚的に音の臨場感や生々しさがこの部分になってきます
私の場合はマスタリングの際にシェルフで少しだけブーストさせることがあります。
この辺もPCのスピーカーやiPhoneのスピーカーではうまく再生できないことがあります。
 

おわりに

DBX ( ディービーエックス ) / 131s
DBX ( ディービーエックス ) / 131s
ざっとこんなところでしょうか感覚的なところはありましたが
実際に耳で聴いてEQを動かしてみることで帯域の場所による音の変化が一番わかりやすいと思います。
その内デジタルEQやアナログEQの使い方なども記事にしてみたいと思います。
ではまたヾ(´ω`=´ω`)ノ