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2022年10月

Cubaseで歌ってみたのMIXをしている人も増えてきたのではないでしょうか?
以前にVariAudioを使ったピッチ補正のコツやAudioWarpを使ったタイミング補正など紹介してきました。
安定感のあるベースのRECと ダイナミクスの処理方法 (10)
今回はVariAudioを使ってさらにピッチ補正を確実に洗練させる方法を紹介します。

ピッチ補正をするときは初心者ほど勘でやってはいけない

ここでまず先に断言させていただきますが初心者ほどピッチ補正は勘でやるものではありません。
私が今から紹介する方法はピッチ補正をする際にボーカルのピッチガイドデータを用意して補正していくやり方になります。
音感がある楽器経験者やMIXの経験が多いエンジニアであればピッチのガイドを見ずにピッチ補正ができたりしますがそれは言わずもがな経験が豊富であるために可能なことです。
なので初心者がピッチ補正を上達させていくためにはまずはピッチガイドデータを見ながらVariAudioでピッチ補正をしていくと頭に入れておいてください。

Cubase付属ソフト:SpectraLayers Oneを使ってボーカルの抽出

では早速ピッチのガイドデータの作り方を紹介します。
使用するソフトはCubase付属ソフトのSpectraLayers Oneです。以外とこのソフトを知らずに使っていない人がいますが歌ってみたのMIXをする際にめちゃ便利なソフトなのでこの機会に覚えておきましょう。
 
↑公式からもSpectra Layers Oneの使い方が紹介されています。
簡単にこのソフトは何ができるのかというと既存音源からボーカルを抜き出すことが可能です。
またボーカルの抜き出しのみならずノイズ除去も可能なソフトなためCubaseユーザーはぜひ積極的に使ってほしいソフトなのです。
動画内でも紹介されていますがボーカルの抜き出し方法はすごく簡単です。
スクリーンショット 2022-10-25 12.59.33
  1. メニューバーのLayer
  2. Unmix Vocalsをクリック
  3. Sensitivtyは0のままOKをクリック
  4. ボーカルとインストに分離完了
スクリーンショット 2022-10-11 0.52.39
分離されたボーカルデータをCubase内に読み込みます。
CubaseではARA2でのSpectraLayer Oneの起動が可能なためシームレスな使用も可能です。
書き出し方法としては
スクリーンショット 2022-10-25 13.49.40
  • メニューバー⇨File⇨Export Audio of Active Layer...
この時にVocalsトラックのみをS(ソロ)にして書き出してください。

VariAuidoでガイドVoのMIDIデータを抽出⇨MIDIリファレンスへ


では先ほどのSpectraLayer Oneで抽出したガイドボーカルをVariAuidoでMIDIリファレンスにする方法を紹介します。
  1. ガイドボーカルをVariAudio編集でピッチデータを解析
  2. 解析したピッチデータをVariAudioの機能からMIDIデータ抽出をクリック
  3. ピッチ補正したいボーカルトラックのVariAuidoからMIDIリファレンスで先ほどのMIDIデータを適用
これでガイドボーカルのMIDIをピッチ補正で視覚的に確認しながら作業できます。
ちなみに複数トラックの表示で類似のことができますが今回はMIDIリファレンストラックで使用してみました。

注意点:拍子とBPMを楽曲と合わせる

この時に注意点としては拍子とBPMを楽曲データと合わせておく必要があります。
CubaseでBPMを推測する方法としては
  • メニューバー⇨プロジェクト⇨テンポの計算⇨タップテンポの計算
で大体のBPMを測ることができます。

↑こちらの公式の動画からも2:20辺りからBPMの推測、合わせ方が紹介されていますのでぜひ見てみてください。
歌ってみたのMIXをはじめる際はまずはじめに拍子とBPMを楽曲と合わせるところからだと考えておきましょう。

おわりに

いかがでしたか?VariAudioの機能とSpectraLayers Oneの機能を上手く組み合わせたガイドメロの作り方になります。
VariAudioはMIDIリファレンスの表示や複数トラックの表示を使うことで視覚的に正しいピッチを確認しながら作業できますのでぜひ参考にしてみてください。
ではまた

久しぶりに明日使えるコード進行シリーズをやろうと思います。
安定感のあるベースのRECと ダイナミクスの処理方法 (8)
今日は♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ(マリオ進行)といったコード進行です。
使いやすいコード進行ですのでぜひ使ってみてほしいコード進行です。

はじめに:同主調とは

まずはじめにおさらいとして同主調と言う言葉をご存知でしょうか?このブログで何度か紹介していますが改めて説明しておこうと思います。
  • 同主調とは同じ主音を持つ調のことを指します
「イマイチ言ってる意味がわからない!」と言う方のためにもっと具体的にすると
  • Key=Cの場合はKey=Cm
と言うことになります。
  • Key=CはC・Dm・Em・F・G・Am・Bdim
  • Key=CmはCm・Ddim・E♭・Fm・Gm・A♭・B♭
ちなみにそれぞれのダイアトニックコードはこのようになっています。
これはKey=Cに限った話ではなくどの調にも同主調があります。
今回紹介するコード進行ではこの同主調の知識が必要になります。

モーダルインターチェンジとは

ここでもう一つ予備知識としてお伝えするものがあります。それはモーダルインターチェンジというものです。ここで新たな単語が出てきました。もう少しの辛抱ですがこれもぜひ覚えておいてほしい知識です。
  • モーダルインターチェンジとは主音が同じ別のスケールからコードを借りてくる
といったコード進行のテクニックです。

例えば以前に紹介したサブドミナントマイナーもモーダルインターチェンジになります。

サブドミナントマイナーのコード進行例:C⇨F⇨Fm⇨C(Key=Cの場合)


このサブドミナントマイナーは先ほど説明した同主調のCmスケールからFmを借りてきているということです。
また別の記事で今後紹介しようと思いますがモーダルインターチェンジは同主調のみならず他にもいくつかあります。
それはモードといった考え方になり、説明が長くなってしまいますので今回は割愛させていただきます。

♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ:クライマックス感が強いコード進行

ではいよいよ本題に移ろうと思います。今回紹介する明日使えるコード進行は
  • ♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ
といったコード進行です。
Key=Cの場合はAmをA♭へBdimをB♭にしております。まとめると
  • Key=Cの場合はA♭⇨B♭⇨C
といったコード進行になるわけですね。んーなかなかにややこしい^^;

しかも「おい、おいこの♭Ⅵ→♭Ⅶはどこから出てきたコードなんだ?」と感じる方もいるかもしれません。
これは先ほど説明した同主調から借りてきたコードになります。
  • Key=CはC・Dm・Em・F・G・Am・Bdim
  • Key=CmはCm・Ddim・E♭・Fm・Gm・A♭・B♭
このようにA♭とB♭は同主調であるCmから借りてきたコードになります。
ちなみにKey=Cmの平行調はE♭
  • Key=E♭はE♭・Fm・Gm・A♭・B♭・Cm・Ddim
になります。Key=E♭のⅣ(サブドミナント)とV(ドミナント)を借りてきたという考え方もできます。
このコード進行は非常に強い達成感だったりクライマックス感が得られるコード進行になります。

動画では音も確認できますのでぜひ参考にしてみてください。
このコード進行はマリオ信仰とも呼ばれているようです。ゲームのマリオのBGMでこのコード進行が使われていることからきているそうです。

ラスサビで二回し使うとクライマックス感が更に出る


さらにクライマックス感を出すためにはこの♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ(マリオ進行)を繰り返しで二回し使うことをオススメします。
このコード進行の役割はSD(サブドミナント)⇨D(ドミナント)⇨T(トニック)であるため解決感も強いわけです。
コード進行はアレンジとセットで考えることでより深みのある曲になっていきます。
クライマックス感とは別ですが曲のアウトロをフェードアウトで終わらせるというのも切なさを演出する方法の一つです。これは90年代のポップスでよく使われていた手法ですのでこちらもぜひ参考にしてみてください。

おわりに

いかがでしたか?このコード進行はアニソンでもよく使われているのでどこかで聞いたことがあるコード進行だと思います。使いやすいコード進行ですのでぜひ楽曲に組み込んでみてください。
というわけで今日はこの辺で!ではまた

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