こんにちは
かれこれバンドレコーディングをはじめてから3年ほど経ちました。僕との出会いをきっかけにDTMに興味を持ち、自主制作で音源を制作するバンドも出てきました。
安定感のあるベースのRECと ダイナミクスの処理方法
近年の音源のリリースの早さはコロナ渦をきっかけに早くなっていると私は感じております。そこで私なりにバンドが音源のリリーススピードを上げる方法をまとめておこうと思います。

バンドがデータのやり取りで曲を作る方法が普遍化してきている


Kj(Dragon Ash)を中心とした5人組バンドThe Ravens、1stアルバム『ANTHEMICS』のレコーディングは主に、KjのプライベートスタジオChambersと各メンバーの作業場とを繋ぎ、リモートで行われた。
引用元:SPIECより
と記事内で触れられています。
イギリスのロックバンド、Bring Me the Horizonは作曲をホームスタジオに集まってやることでSNSで知れ渡りました。

Bring Me the Horizonの作曲の様子、ホームスタジオにメンバーが集まって作曲やレコーディングをしています。
スクリーンショット 2022-08-18 13.33.20
また女性アーティスト、宇多田ヒカルさんも作曲は自宅スタジオで行うことがプロフェッショナル仕事の流儀で放送されていました。

このようにアーティストが作曲のみならず音源制作をホームスタジオでやる流れが世界的に普遍化してきています。

この音源制作方法は各メンバーの隙間時間を有効に使える合理的な方法なため、自ずと音源のリリーススピードも加速していくと考えております。

実際に私が音源制作のサポートを担当する地元のバンドもメンバーに一人1台MacBookとCubaseを備えていて、データのやり取りで作編曲を行っているバンドも実在しています。

バンドメンバーに最低でも1人はDTMerが必要

この制作スタイルを実行するためには最低でもバンドメンバーにDTMerが一人は必要です。

一番理想的なスタイルは全員がDTMerであることです。

メンバーが全員DTMが可能であればデータのやり取りだけで音源制作を完結させることも十分に可能です。

私の例で言えばDTMで音楽ユニットの活動をしておりますがメンバー全員がDTMerであるため音源制作は全てフルリモートで行っております。

実際に筆者がフルリモートで制作した音源。
メンバーが自分の部屋でそれぞれRECした音声データやMIDIデータをやり取りして制作しております。
このメンバーで音源制作をした最速の完成はたったの一週間で1曲が出来上がっています。
このように理想は全員がDTMができることですが一人でもいればフルリモートではない形にせよ、音源は自主制作が可能になります。

ドラムはドラム音源を使用する

しかしドラムのレコーディングはどうする?という疑問を持たれることがあると思います。

ここでハッキリと申しておきますが今時の音源制作はドラム音源を使用することが主流です。

あなたが普段聴いているバンドやアイドル、アニメソングの音源はドラム音源が使用されていてもおかしくはありません。むしろそれが現代では普遍的であると言っても良いと考えております。

実際に私もドラムのレコーディングをしていた時期もありますが個人的には手間の割にはメリットやリターンが少ないと感じており、バンドレコーディングを担当する場合にも今ではドラム音源をオススメすることが多いです。

細かい理由はこの記事で説明しておりますのでこちらも合わせて読んでみてください。

生ドラムをなぜ使用しないのかをざっくりと箇条書きにすると以下の理由です。
  • コスパが悪い
  • 膨大な手間がかかる
  • 気軽にデータのやり取りができない
ざっくりとした理由はこの3つになります。

とにかく手間がかかりすぎるのでデータのやり取りをする上ではこの手間の悪さがスピーディーな音源制作をする上ではネックになります。

全てを否定するわけではないのですがドラマーが一人でRECをするのが難しいのは紛れもない事実です。
「ドラム音源は所詮打ち込みだからリアルさがないのでは?」という意見を聞くことがありますがもうそのイメージは10年以上前のものです。
現代のドラム音源は生ドラムと比較してもパッと聴きではわからないレベルになっています。

↑ドラム音源で打ち込んだ3拍子ドラムパターン

↑生ドラムの音を忠実にドラム音源で再現した動画

↑ロック系のドラム打ち込みを生徒さんにレッスンしている様子。
このようにドラムはドラム音源で十分に代替え可能な時代になっています。
もし打ち込みが直感的でないために難しいという場合は電子ドラムを使って打ち込むのも全然ありです。 ROLAND ( ローランド ) / TD-27KV 電子ドラムセット V-Drums 自宅練習
ROLAND ( ローランド ) / TD-27KV 電子ドラムセット V-Drums 自宅練習

ギター、ベースはアンプシミュレーターを使って自宅でLINE録り

ギター、ベースのRECはアンプシミュレーターを使ってRECをします。
普段からスタジオでアンプシミュレーターを使っている人もいるくらいに現代では手軽に使う人も増えてきました。
Kemper Profiling Amplifier
Kemper Profiling Amplifier

例えばわかりやすい例で言えばKemperをライブで使用するギタリストも増えてきていますがこちらはRECでこそ真骨頂を発揮する機材です。十分にスタジオクオリティのギターサウンドをRECできます。

アンプシミュレーターの場合であればサイレントレコーディング(キャビネットを使ってマイキングをしない方法)が可能なため深夜でも作業が可能です。

↑ギターRECのクオリティを上げる方法を記事にしています。
Darkglass Electronics ( ダークグラス ) / Microtubes B7K V2 ベース用プリアンプ
Darkglass Electronics ( ダークグラス ) / Microtubes B7K V2 ベース用プリアンプ
ベースに関してもベース用のプリアンプをライブで使用されている人も多いはずです。
これを使ってRECしても十分に良い音で収録できます。
要は普段ライブで使っている機材がそのままRECでも活用できるという話です。

↑ベースRECのクオリティを上げる方法を記事にしています。

↑Cubaseを使ったREC方法はこちらで紹介しております。

↑オーディオレコーディングの基本操作がわからない人向け
これらを駆使することで自宅でギター、ベースのRECが可能になります。

Voはセルフ録り

ボーカルに関してはこれもセルフRECができると音源制作のスピードが早くなります。
歌ってみたをしたことがある人はその要領でボーカルRECをすれば問題ありません。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT2020 コンデンサーマイクロホン
自宅でのRECが難しいという場合はスタジオで録るのもありです。

私の場合はクローゼットを使った簡易防音室を作ったことがあります。
賃貸の場合は難しいかもしれませんが実家であれば家族が許せば簡単に作ることができます。
ボーカルはベストな形はPCを操作するエンジニアとボーカルの2人1組がベストですが時間が合わないなどの理由があれば1人で録ってしまっても問題ありません。
なのでボーカルが家で録れる環境であれば積極的にセルフRECすることをオススメします。

Mix、マスタリングは外注する

MIX、マスタリングはどうするのか?という声に対しては外注してしまうのも手の一つです。

スタジオに常駐するレコーディングエンジニアやライブハウスにいるPAもMixやマスタリングのみの依頼を受けていることが多いです。

ネットで顔も知らない人に頼むのは怖いという場合は一度スタジオに足を運んでみてMix、マスタリングの外注が可能か聞いてみることをオススメします。
ちなみに私もMix、マスタリングの外注は受付ております。
メンバーの1人にMixやマスタリングまでできてしまうくらいにDTMをやり込んでいる人がいればベストですね。
Mix、マスタリングを外注するなり、セルフでするなりにして円滑に作業が進めば間違いなく音源のリリーススピードは爆上がりします。

データのやり取りのみで使用するクラウドサービス

ここまで紹介した方法を全てバンド内に組み込むことができれば音源制作をデータのやり取りのみで完結させてしまうことが可能になります。
実際に私も音楽サブスクサービスで配信している音源は全て、フルリモートで制作しています。
基本は県を跨ぐのはもはや普通で一番遠い場所はフィンランドにいるメンバーとデータのやり取りをしている時期もありました。
データのやり取りで使用するクラウドサービスは
  • ギガファイル便
  • Googleドライブ
  • Dropbox
これらのサービスを使ってデータの共有をしています。どれも簡単に使用できるのでぜひご活用ください。

ジャケットのデザインはCanvaを使うのもあり

音源のアートワークが難しいという場合はCanvaというサービスを使うのもありです。
無料で利用できるデザインツールで説明が不要なくらいに直感かつ簡単な操作でジャケットデザインができます。
ZERO
↑実際にCanvaでデザインしたジャケット
叫「…」鳴
↑実際にCanvaでデザインしたジャケット
ジャケットデザインのみならずプレゼンテーションや動画編集も可能なので編集ソフトを使うのが難しいという方はCanvaを使ってみることをお勧めします。

DTMを始めるバンドマンは近年増え続けている


↑金沢市在住のバンドマン:Ryu-1

↑福井県在住のバンドマン:いとぅさん

↑滋賀県在住のバンドマン:TosHiさん

↑東京都在住のバンドマン:がっきーさん

おわりに

いかがでしたか?実際にフルリモートで音源制作をしているバンドがいるのも事実なのでこれからの時代は音源のリリーススピードは間違いなく上がっていくことでしょう。
この記事をきっかけに時代を先取りした音楽活動のバンドが増えると嬉しいです。
DTMを始めてみたいという方がもしいましたら私もオンラインでDTMレッスンをしていますので興味があればぜひTwitterからDMしていただけると対応いたします。
赤 冒険者 ハイキング 旅行雑誌 (1)
というわけで今日はこの辺で!ではまた